地域と。お客様と。社員と。つながるSTORY

03.

人としてのあり方を説く、
宮坂産業の社是

宮坂産業のオフィスを訪れると、壁にかけられた達筆に目が留まります。
「誠実であれ 明朗であれ そして若くあれ」

その堂々とした筆文字は宮坂龍介(会長)によるもの。 自分がここにいるのは周囲の人々のおかげという感謝を胸に留め、誰に対しても礼節を忘れることなく、 朗らかに業務に取り組むように。そして、常に新しいものを希求し、感動できる若い心を持ち続けるように。 そんな「人としてのあり方」を説くこの言葉は、宮坂産業の社是として掲げられています。
一般的に社是とは、組織のあり方を示すもの。個人のあり方を示す言葉が社是とされることは少ないのではないでしょうか。 特に旧来の社会では「社員は会社のために尽くすもの」という考え方が主流であり、 社員個々人を主体に考えることは珍しいことだったと思います。 しかし龍介はそのような時代にあっても、「仕事はまず人ありきだ」という信念を持っていました。 「仕事の価値は、仕事をするその人で決まる。魅力的な人が働いている会社でなければ、 どんなに業績がよくても魅力的ではない」。そのような龍介の考えが、この社是に反映されているのです。

資源循環は誇りを持てる仕事だからこそ

資源循環は誇りを持てる
仕事だからこそ

そもそも産業廃棄物を扱う会社といえば、かつては粗野な人間が働いているイメージが強く、 社会の中で立場が低く見られることもありました。しかし、龍介はそうは考えませんでした。 「資源循環にかかわる仕事は、これからの社会を担う未来をツクル仕事だ。 この仕事に携わる誰もが誇りを持ち、人から尊敬されるようでなければいけない」。 そのためにも、一人ひとりが魅力的な人として現場で生き生きと働いてほしい。 そこから業界のイメージを変えてほしい。そんなふうに考え、 宮坂産業では人としてのあり方を何より大切にしてきたのです。

特別なことを求めたわけではありません。むしろ、人としてあたりまえのことができる人でいよう、ということが約束でした。 宮坂竜司(社長)は「私たちが社員に求めるのは、小学校で習うようなことかもしれません。 あいさつとか、整理とか、時間を守るとか。しかし、それが肝心なんです」と話します。 社員数が増えたいまでもその考えは一人ひとりに受け継がれているのです。

災害時の避難袋にも見られる「あたりまえ」

災害時の避難袋にも見られる
「あたりまえ」

例えば、こんなエピソードがあります。宮坂産業では近年、各地で自然災害などが多数発生していることを受け、2019年より各トラックに避難袋を配布。 その中には不測の事態に陥ったドライバーを助ける、食料や水、携帯トイレなどの緊急用アイテムが入っています。 この避難袋は自社トラックだけでなく、協力会社にも提供されました。その際手配を行った社員は、避難袋をそのまま配るのではなく、 袋の中に何が入っているのかを示す写真付きのアイテムリストを自ら作成し、一緒に手渡したのです。
ただ避難袋を配っただけでは、本当に必要なときに気づかれないのではないか。 「避難袋の中身が一目瞭然でわかるようにすれば、記憶にも残り、いざというときに役立てやすいと思いました」と担当者は話します。 使う人のことを想像し、会社で準備した防災グッズに、彼が一つの小さな工夫を加えたこと。 それは決して特別な改善ではありません。でも、それこそが宮坂産業の考える「あたりまえ」なのです。
このような例は日々の業務にも見られます。現場担当者は基本的に一人ひとりが別々の仕事を任され、 個人で作業にあたっていますが、夕方配車センターに早く帰ってきた担当者は、自分の翌日の準備をするだけでなく、 まだ帰ってきていない仲間の分の翌日の準備も行うことが習慣となっています。
この仕事は一見、個人プレーのようですが、実は宮坂産業として日々チームプレーで現場を担当しているのです。 ここにも宮坂産業が考える「あたりまえ」を見ることができます。

あたりまえを実践できる会社がきっと求められる

あたりまえを実践できる
会社がきっと求められる

実際、産業廃棄物を運搬する担当者には、高いモラルが求められます。 「このくらいの過積載なら誰にもバレないからいいだろう」「運んではいけない荷物だが今回だけ」といった甘い気持ちで法を破れば、 それは自分だけでなく、会社の仲間やお客様にも迷惑をかける結果となります。 こういった問題に日々直面する現場担当者は、自分に対する厳しさと、ほかの人々に対する誠実さを備えていないと務まりません。 このような面からも宮坂産業では人としてのあり方を何より大切にしているのです。 そして一人ひとりが人としてあたりまえのことを実践しようと努める中で、現在はそれが本当に、 空気のように「あたりまえ」にできるようになってきています。今後、すべての社員がいま以上に相手を大切に考え、 行動する力を身に付けたとき、宮坂産業はもっと社会から必要とされる会社に成長していくのでしょう。

原稿作成時期:2019年9月